愛と超作 ―神様の真似をして生きる―

¥ 2,427 +税

愛とは何か。思いやりは、どうしたら生まれるだろうか。
科学の発達に伴う資本主義と個人主義体制の行きづまり、社会の荒廃を救うものは自分の行為が人の役に立つことを願い、愛と智恵の全てをそそいで人のために尽くすこと(超作)ではないだろうか。

愛と思いやり、他を生かす智恵、それは神のものであり、神の真似をして生きることこそが、これからの地球社会の実現には必要なものであると言える。
著者は「人間の生き方」の真実について、優しく慈しみ深く読者に語りかけ、人生の意義に対して温かい光を投げかけている。

四六判上製 274頁

価格:2427円

ISBN:978-4-87960-050-9

商品カテゴリー: Product ID: 1392

説明


現代は新しい世界秩序、経済観、政治観、人間観を模索して揺れ動いている時代である。
つい4~5百年前に、ヨーロッパでの産業革命に基づいて、個人や会社がその仕事に応じて自己の資本を持ってもよろしいという資本主義の考えが出来、同時に、個人の権利、義務、自由を説く個人主義が出来た。
この技術革命と産業革命に基づいた 資本主義と個人主義は、今や全世界の人びとに浸透しつつある。

マルクスに由来した社会主義、共産主義の下では、人間はその個人の自由、権利を認められず、その圧制に耐えられず、ソ連の共産主義は崩壊した。
中国その他の共産国も、元来矛盾する資本主義、個人主義を取り入れるのに四苦八苦である。
日本も、 自由主義政党と社会主義政党が連立して政治を担当している。

これらの政治の流れを見ていると、現代は、人間のもつ個人性と社会性とを両立調和させるために苦闘している時代と言える。
というのは、資本主義、個人主義の体制の下で、物の豊かな生活を享受しているアメリカ、日本を見ていると、人々は物の豊 かさと個人の権利を求め、主張し、人間は心や魂をもち、人々との共存においてのみ生きてゆけることを忘れかけている。
自分だけがよければいいという考えは社会に犯罪を増やし、アメリカでも日本でも社会の存在性が希薄となりつつある。

今、世界中で大きな戦争はなく、人類の歴史上、最も安定した豊かな生活を後進国の人々は享受している。
しかし毎年、アフ リカ、南アメリカ、中国、インドなどでは、全体で2千万人ほどの人々が餓死している。
世界の食糧生産は、農業技術の進歩 にもかかわらず、頭打ちである。
水産資源は減少しつつある。人口は、全人類では毎年数千万人増えている。
その上に、工業 化、エネルギー消費の増大につれて、空気、水、土が次第に染されている。
地球の物理化学的環境は、人間が住めない方向に 進行している。

どうしたら、やがて訪れるであろう危機を乗り越えられるであろうか。
それには、人間のもつ個人性と社会性を両立させること、又、人間は身体・心・魂より成る一全体であることを自覚できるように、一人一人の人間が精神、魂の次元で成長することが急務である。
その精神的成長をもたらすものは、日常生活で、愛と智慧に支えられた超作を行なう ことである。

超作とは、人や自然が成り立つように、愛と智慧をもって、対象である人や自然になりきって働くことである。
すると、人も 自然も自分をも包摂する大きな存在に成長する。
そこでは人をも自然をも助け成り立たせることができる。
全ての人が共存で きる社会を成り立たすことができる。
このような人間は、人に頼らず自ら生き、その広い大きな個人性を保ちつつ他の人を助 け成り立たせ、且つ、共存できる社会性を成就できる。

政治家も経済人も文化人も宗教家も、超作 によって精神的成長を遂げねばならない時代が到来しつつあるように思われる。

1章 「超作」の意味

  • 1「超作」の語源
  • 2「バガバッド・ギータ」で説く「超作」
  • 3私の言う「超作」
  • 4「超作」の基になるもの――愛と智恵と社会性
  • 5愛と躾-成長させるための愛
  • 6純粋な行為
  • 7心が自由になる
  • 8心が周囲を動かすようになる
  • 9超作をとおして地球社会の実現を

Ⅱ章 超作は神様の真似

  • 10神様は「お返し」をお求めにならない
  • 11子育てと超作
  • 12無償、無碍、無所得
  • 13超作を妨げるもの
  • 14超作は愛の実践
  • 15「思いやり」は、相手のホンネを知ることから
  • 16先ず、自分のホンネを知る
  • 17自分ばかり超作をしたつもりでも
  • 18相手のホンネを知るためには
  • 19信仰の神髄は神様の真似をすること
  • 20超作は神様の真似
  • 21「お礼詣り」について

Ⅲ章 宗教とは、神様の真似をして生きること - 真の宗教と鷹的な宗教とを区別するもの -

  • 22「神様の真似」とは、無条件の愛を行なうこと
  • 23ただ、人が助かるように
  • 24ほろびるものと、ほろびないもの
  • 25宗教が物の原理に従ったとき
  • 26物の原理に従った宗教の現代的背景
  • 27二十一世紀と宗教
  • 28自分のためと人のため
  • 29「超作」は本当の人間の生き方
  • 30「自分」のための行は魔になる
  • 31行や瞑想で大事なことは
  • 32物の原理に支配された宗教を生み出す土壌
  • 33地球社会確立への種蒔き
  • 34地下水のように
  • 35行動をとおして教育を
  • 36社会のために祈る
  • 37本当に悟ったら

Ⅳ章 愛について

  • 38愛とは、或る存在を成り立たせる働き
  • 39「成り立たせる働き」のニ種
  • 40人間の自己愛は悪魔的にも働く
  • 41神へ向かうか、悪魔に向かうか
  • 42自己否定の愛は神への道
  • 43神の愛と人間の愛
  • 44絶対の神の愛
  • 45愛と霊的成長
  • 46本当の愛は厳しい躾を含む
  • 47真の愛への道程(自分から自由になる)
  • 48「神を愛する」とは
  • 49神の愛を真似てこそ
  • 50無償の愛について

Ⅴ章 愛と超作  ―優しい気持ちは、どうしたら生まれるか

  • 51神様は「思いやり」の固まり
  • 52自己愛からは「思いやり」は生まれない
  • 53親の愛の大切さについて思う
  • 54親の愛の欠如と従属的性格
  • 55親の愛の欠如と攻撃的性格
  • 56親の愛が足りないと、愛を知らない人になりやすい
  • 57愛を知らないために
  • 58「自分の考え」と「人の考え」
  • 59人間とは孤独なもの
  • 60すれ違いの原因
  • 61母性愛と自己愛
  • 62共感と愛
  • 63わかっているけどやめられない
  • 64愛は、支え、育てる
  • 65愛は神様の真似
  • 66愛は人を生かす
  • 67継母に感謝

Ⅵ章 仕事と超作

  • 68人の役に立つように働く
  • 69地球上の皆が仲良くなるように
  • 70自分に合った仕事を一生懸命に行なう
  • 71なぜ人は他に害も与えるか
  • 72超作ができれば人の役に立てるしヽ自分も成長できる
  • 73私と超作
  • 74仕事は、自分で決めたものであると同時に、神様に戴いたもの
  • 75仕事に上下はない
  • 76仕事をとおして成長を
  • 77生きがいは自分でみつける
  • 78生きがいはどこにでもある
  • 79その気にさえなれば
  • 80嫌いなこともする
  • 81好きなことだけでは
  • 82「果を求めない」とは
  • 83ありったけの知恵と勇気とカをしぼって
  • 84超作と仕事への熱意
  • 85夢中になることと執われなぃこと
  • 86気が乗るときと乗らないとき
  • 87自分のカを知って全力を尽くす
  • 88神助をあてにしてはいけない

Ⅶ章 愛を世界に

  • 89豊かさの追求と科学
  • 90豊かさの追求は自然を滅ぼす
  • 91自然を同胞として愛する
  • 92人間の思い上がりが自然を破壊する
  • 93禁欲から同胞に対する尊敬へ
  • 94人間の思い上がりは人間を滅ぼす
  • 95愛と尊敬とに基づいた自然との共存を
  • 96自己愛に基づいた資本主義は人類を滅ぼす
  • 97愛を世界に
  • 98経済援助だけでなく
  • 99魂の進化成長によって皆との共存ができる

Ⅷ章 地球社会実現と超作

  • 100地球社会人となるための条件
  • 101霊的な成長を
  • 102自制ができ、愛が行なえるように
  • 103個人性と社会性の矛盾と葛藤
  • 104個人性と社会性の続合と超作
  • 105国連に望む
  • 106世界政府の実現を
  • 107地球人類としての祈りと生活
  • 108生を享けた幸せ
  • 109四分六から三分七へ

1章「超作」の意味

3 私の言う「超作」
私が今まで実際に行をしてそして皆さんに説いてきた超作というのは、或る行為をする場合、結果を求めない行為というのは勿論無い。
だから結果を求めて行為をするけれども、行為をする時に、その結果がどうであるかということを忘れてしまう程に行為そのものになりきるということです。
いつも何かを気にしながら行為をするのでなくて、行為そのものになりきると、その時には自然に、行為の結果を求めて行為している自分というのは消えてなくなる。これが一つ。
もう一つは行為をする前に、自分がこの行為をすることによって少しでも他の人が助かるように、あるいは他の人に役に立つようにと念じるということなのです。

4「超作」の基になるもの -愛と智恵と社会性―
くり返すと、超作とは、まず、行為をする時に、結果だけが基準になって行為をするのではなくて、行為をする時には、もう夢中になって行為をする。
結果を求めている自分を忘れてしまう程に夢中になる。
するとその夢中になった時に自己否定が起きる。
そして、より高い状態、より高い次元に進んで行ける準備ができるということです。

それともう一つは、行為の動機が、その行為の結果生じたものが人の役に立つようにということ、それを念じるということです。
こういう超作においては、人の役に立つようなものを作る、あるいは行為をするということ、つまり「愛」が一つの基盤になっている。
それから、目指しているものが完全にできるようにするには智恵が要る。
愛とか智恵というものが超作の根底にあるのです。

そして人を助ける、人の役に立つということが一つの目標になって行為をする時には、そこに自ずから社会性というのができてくると思うのです。