宗教心理出版

2014年3月16日(日)東京・浜離宮朝日ホールにて行われたIARP公開シンポジウムが一冊の本となり国書刊行会から刊行されました

地球社会の新しいビジョン

心身・霊性・社会

地球社会の新しいビジョン

樫尾直樹/本山一博 編著

加藤眞三/
栗屋野盛一郎/
小林正弥/
島薗進/
津城寛文/
宮本惠司 著

税込価格 3,780円
(本体価格 3,500円)

四六判 380 頁   国書刊行会 刊

内容紹介

個人性と社会性が肥大化している昨今の状況は心のあり方の問題である。心の奥から生じる倫理・共感・共生はスピリチュアリティに他ならない。
気鋭の宗教家、宗教学者、医学者、哲学者、経営者がそれぞれの立場と実践の現場から個的な心身と社会を結ぶスピリチュアリティにアプローチし、 「個人性と社会性が両立する地球社会の実現」に向けて提言する。

第1章では、宗教者が、個人性と社会性を統合している「いのち」について考察する。

第2章では、宗教学者が、スピリチュアリティに瞑想と臨床という実践面からせまり、両者の関係性を解明することで、スピリチュアリティの核心を提示する。

第3章では、医学者が、個人性と社会性を学習する場として医療問題を、科学技術と人類が向き合う例として提起し、 患者が主体となって取り組む医療や制度作りについて取り上げる。

第4章では、宗教者が、妙智會の教義に基づき、個人と社会の中にいる目に見えない他者が縁起していることを認識し、 それらを思うという実践が慈悲心を向上させると指摘する。

第5章では、哲学者が、コミュニタリアニズムの立場を踏まえつつ東洋哲学の人間観と統合し、地球的なスピリチュアリティとコミュニティへのビジョンを描く。

第6章では、経営者が、スピリチュアリティの定義と盛和塾の〈経営の原点十二カ条〉〈六つの精進〉〈六波羅蜜〉との関係を考察する。

第7章では、宗教学者が、福島原発災害を取り上げて、原発反対運動の流れと、これに対する宗教側からの支持見解について考察し、 経済・国家と科学技術を制御する倫理とスピリチュアリティの関わり合いの重要性を指摘する。

第8章では、宗教学者が、世界システム理論を要素に留意して検討し、諸宗教が提供してきた他界的要素の欠落を確認する。 そして、社会システムと他界システムを組み合わせるモデルがこれからのパラダイムとして望まれることを原理的に論じる。

第9章には、第2~7章の議論を踏まえ、シンポジウムで行われた本書タイトルと同名のパネルディスカッションを収録する。

スピリチュアリティにはさまざまな位相があるが、個人性と社会性の両立調和と関わるスピリチュアリティについて領域横断的に論じられたことはあったであろうか。 個人の幸福と社会の発展調和が両立するより良い地球社会の方向性を見出す、スピリチュアリティ研究の最前線!

(国書刊行会ホームページより)

目次

  • はじめに 編者
  • 第一部 霊性の役割と実践のかたち ―― その二つの位相
    • 第一章 「いのち」と現代社会 本山一博
       ―― 個人性と社会性を統合するスピリチュアリティ
    • 第二章 瞑想と臨床――不二の道としてのスピリチュアリティ 樫尾直樹
      インタビュー・コラム一 樫尾直樹
  • 第二部 他者の力――医療と宗教の現場から
    • 第三章 個人性と社会性の学習の場として医療をとらえる 加藤眞三
      インタビュー・コラム二  加藤眞三
    • 第四章 「先祖供養」と「個人と社会」の調和を考える 宮本惠司
      インタビュー・コラム三  宮本惠司
  • 第三部 生きる場の智慧――公共哲学と経営哲学
    • 第五章 地球的なコミュニティとスピリチュアリティのビジョン 小林正弥
      インタビュー・コラム四  小林正弥
    • 第六章 スピリチュアリティと稲盛経営哲学・人生哲学 栗屋野盛一郎
      インタビュー・コラム五  栗屋野盛一郎
  • 第四部 共生のシステム―制御の要としての霊性
    • 第七章 経済・国家と科学技術を制御する倫理性とスピリチュアリティ 島薗進
      ――福島原発災害後の脱原発論を中心に
      インタビュー・コラム六  島薗進
    • 第八章 社会と他界をつなぐシステム・モデル 津城寛文
  • 第五部 調和にみちた世界を求める――近未来の地球を見てみよう
    • 第九章 徹底討論「地球社会の新しいビジョン――心身・霊性・社会」
      司会 本山一博
      パネリスト 樫尾直樹・加藤眞三・栗屋野盛一郎・小林正弥・島薗進・宮本惠司
  • あとがき 編者